【主な会社の種類① ー営利目的〔Ⅰ〕ー 】
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[主な会社の種類]
会社をその目的別に分類しますと以下のようになります。
①営利を目的とする法人(株式会社・合同会社・合名会社・合資会社・一般社団法人(注))
②営利を目的としない法人(NPO法人・一般財団法人・一般社団法人(注))
③その他の法人(特別目的の法人/例:宗教法人・学校法人)
法人を設立する場合、どのタイプの法人にするかの一つの目安とすることができます。
(注)一般社団法人は、①及び②の両方の性質を有する法人となっております。こちらのサイトでは便宜的に②の頁にてご紹介したしております。
ひとつの判断基準の材料としてとらえてくださいませ。
[営利を目的とする法人〔Ⅰ〕]
-『株式会社』・『合同会社』-
i)こちらにはまずなんといっても最も代表的であり最もポピュラーな法人の形態である『株式会社』が挙げられます。
それとこれとよく似た性格の法人に『合同会社』があります。こちらはは比較的新しい法人形態となります。しかし、安価で設立が可能であるなどの利点があることなどから大変人気がでてきている法人です。
ⅱ)対債権者に対しての責任についてですが、出資者は『株式会社』『合同会社』ともに出資額の範囲内においてのみ責任を負うこととされています。
この場合についての出資者のことを、『株式会社』では「株主」と呼ばれ、『合同会社』では「社員」と呼ばれます。
ⅲ)利益の配分についいてですが、『株式会社』の場合は出資割合に応じて配分がなされることとなりますが、『合同会社』の場合はこれを出資者間で自由にきめることができます。
ⅳ)代表者の呼称につきましては、『株式会社』では代表取締役若しくは代表取締役社長と呼ばれるのが、『合同会社』では代表社員と呼び名がかわります。
ⅴ)設立費用については、『合同会社』の方が若干安価ですみます。
『株式会社』は、登録免許税が15万円および定款認証手数料に電子定款利用のケースで約5万円(実質5万2千円程度)で合計約20万2千円ほどかかります(電子定款を利用しないケースでは定款認証代が約9万円(実質9万2千円)ですので合計約24万2千円ほど)。
一方、『合同会社』の場合では登録免許税6万円のみですみます。
ⅵ)将来的に事業を拡大してゆきたいなどの場合には、まよわず『株式会社』にするべきでしょう。
株式会社は、資金を調達してこれを設備投資や資材等の調達その他に投下し,さまざまな営業戦略によって投下資金の回収,さらには利益をあげてこれをまた再投下して,というサイクルをくりかえして徐々に事業を軌道にのせながら,ひいてはさらなる事業の拡大をめざすスタイルにはぴったりの会社形態といえます。
また一般に認知された会社形態ではいえますのでビジネス的な見地からスピード的には有利かと存じます。
一方、『合同会社』は参加する人の技術やノウハウや知識(あるいは人脈など)を最大限に生かした会社経営には適した会社形態といえます。
すなわち出資した比率ではなくこれらのような独自の会社利益への貢献度に応じた利益配分にすることが可能な会社形態だからです。
内 容 | 株式会社 | 合同会社 |
認知度 | 一般的 | まだ低い |
最低資本金 | 1円 | 1円 |
出資者の名称 | 株主 | 社員(※) |
責任範囲 |
出資金額の範囲内 | 出資金額の範囲内 |
役員の名称 |
取締役 |
社員or業務執行社員 |
役員 |
取締役一人以上 (監査役は任意) |
社員1人以上(※) (監査役不要) |
代表者の名称 |
代表取締役 |
代表社員 |
役員任期 |
最長10年 |
無期限 |
意思決定機関 |
株主総会(取締役会) |
全社員の同意、 or業務執行社員の同意(※) |
決定権限 |
出資比率(持ち株数) | 自由に決定 |
利益配分 |
出資比率 (持ち株数) | 自由に決定 |
(※)合同会社の場合、原則的には、出資者である「社員」がイクオール役員となり会社の運営を決定することとなります。
しかし、「定款」に一定の定めをおくことにより、「業務執行社員」をおくことができます。
この場合、この「業務執行社員」とならなかった「社員」については、出資はするが会社の経営には参加しない者といういちづけとすることができます。
つまり、この場合の「業務執行社員」とならなかった「社員」については、株式会社でいうところの「株主」と実質的に同じポジションとかんがえることができます。(しかし、「業務執行社員」の業務を監督する権限などは保有します。)
Ⅵ)『合同会社にマッチしやすい業種』
ご参考までに、合同会社の形態によくマッチしやすいと思われる業種の代表例を数点あげておきます。
まず貸家業や貸マンション業などの不動産貸付業などがあげられます。
これらが法人化するのにあえて株式会社にする必要性はなくむしろ簡易に設立できる合同会社のほうがぴったりマッチします。
対外的な取引はほとんど必要がなく、せいぜい賃借人との取引に限定される業態だからです。
他に挙げられる業種には、美容室・サロン・整骨院・ペットショップなども合同会社によくマッチすると考えられます。
これらは、いわゆるお店形態ないし屋号形態にて行う業種で、屋号を表看板におしだして営業する形態といえます。
これらのお客様はそのお店の屋号を目印に来店されるわけで、すなわちその店のサービスを求めて来店されるわけなのです。
この場合は、営業するにあたっては会社の形態などには左右されない性質があります。
学習塾なども比較的これらの業種に似ているとはいえますのである意味では合同会社にも向いているかと思われます。
また、風営法関係のお店(例として、バーやスナックないしホストクラブなど)も、この合同会社にはマッチする業種かと思われます。
Ⅶ)『合同会社には不向きな業種』
対外的な取引が重要視されると思われる業種(例として、卸売り業や製造業ないし建設業などが考えられます。)は、合同会社にはやや不向きと思われます。
これらの業種につきましては、株式会社にするのが無難です。
あくまで、これは現在時点でのお話でございます。
合同会社の名が広く世間に認知されてきますと、この点はじょじょに解消されてゆくものと予想されます。
〔参考:設立費用(行政手数料分の比較)〕
「電子定款を使わないケース 」
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「電子定款を使ったケース 」
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